あなたは失敗をして落ち込んでしまうことはないでしょうか。
「自分はダメな人間なんだ」と思えてしまうと辛くなりますよね。
僕自身も以前は自分に厳しくなって、すぐに落ち込むタイプの人間でした。
留学した時、僕は先生からこんな言葉をかけられました。
”Don’t be too hard on yourself, Tatsuro.”
(自分に厳しくなり過ぎないで、達朗)
それくらい自分に厳しかったということですね。
あなたも、自分自身に厳しい人かもしれません。
自分のダメな所が気になってしまう。
自分に厳しいということは、「もっとよくなりたい」と思っている気持ちの裏返しです。
そんな向上心のあるあなたはきっと素晴らしい人だと思います。
しかし、自分に厳し過ぎれば、あなたの心身は壊れてしまう可能性もあります。
この記事では、あなたの落ち込み癖をコーチング的な言葉の使い方によって変えていく方法をお伝えします。
これを読んであなたの落ち込み癖をあっさりと吹き飛ばしちゃいましょう!
この記事の目次
ダメな部分ばかり気になるのはなぜか?
あなたはどうして自分のダメな部分ばかり気になってしまうのでしょうか?
完璧主義に陥っているからかもしれないですね。
僕自身も以前は完璧主義の人間だったので、くよくよしたり、落ち込んだりしていました。
完璧主義は自分を苦しめ続けます。
うつになってしまったり心身が壊れてしまったりします。
でも、完璧主義は乗り越えることができます。
自分に厳しく当たって落ち込むことも少なくなります。
まずは、完璧主義がどんな状態なのか考えてみましょう。
完璧主義は減点主義のこと
完璧主義は、「常に100点であらねば」と考える傾向です。
あなたの中の完璧主義はこんなにはっきりとした形じゃないかもしれません。
次のようなことをしていたら完璧主義に陥っている可能性が高いです。
「物事の不完全なところがまず目に付く」
「減点して物事を見ている」
あなたが完璧主義だと、「本来これくらいできていてしかるべきなのに、今の自分にはこんなこともできないのか」と自分につらく当たってしまいます。
無意識的に自分に100点満点を求めてしまうので自分のミスや失敗が許せません。
でも、この世に100点満点のものはありませんよね。
だから、完璧主義は必ず減点主義になります!
満点から引き算をして自己評価するようになります。
例えば、失敗続きの日には失敗が起こるたびにあなたは引き算をしているかもしれません。
「あれもできなかった」「これもできなかった」
すると、どうなるでしょう?
その日が終わりには、ほとんど「持ち点ゼロ」という状態になりかねません。
かなり辛いですよね。
教員であるあなたが完璧主義に陥ってしまいやすい要因はもう一つあります。
それは「世間の目」です。
「世間の目」があなたの自由を奪う
世間は教員に対して「自分に都合のいい完璧像」を求めてきます。
学校で問題が起こった時に、マスコミを含めた世間から厳しく叩かれるのは、
その人たちの中の「完璧な教員像」が揺らぐからです。
また、教員だって人間なのに、「完璧な人間であるべき」と理想像を押し付けてくる人もいます。
それがモンスターペアレンツと呼ばれる人たちですね。
「教員だったらこれくらいできるでしょ」「やって当たり前でしょ」という気持ちがあるので、
教員の事情は考えてくれません。
僕は生徒からもギクっとするようなことを言われたことがあります。
「先生はオレたちの税金で給料もらってるんでしょ?」
この言葉の裏には、こんな気持ちが隠れていたかもしれません。
「先生だったらこれくらいやってくれて当然だよね」
教員はこのように他人の厳しい視線に晒され、批判を受け止めることで
「教師ならばこれくらいやれなければ!」と自分に厳しくなってしまいがちです。
こうやって人からの視線で、自分の思考や行動の自由が縛られることがあります。
哲学者のミシェル・フーコーはこれを「パノプティコン」と呼びました。
檻の中にいる囚人が看守の視線に恐怖し、萎縮してしまうような心理のことです。
あなたも、「檻の囚人」状態になってしまっていないでしょうか?
他人からの厳しい視線に縛られてあなたの自由を失ってしまっていないか確認してみてください。
他人からの厳しい視線はコントロールできない
他人の厳しい視線は、あなたにはコントロールすることができません。
その代わり、あなたが「その評価を受け入れるかどうか」という部分はコントロールすることができます!
先ほど言ったように、世間の求める教員像は「自分にとって都合のいい完璧像」になっている場合があります。
だから、ほとんどの場合が、あなたに対する期待値は高すぎます!
一人の人間じゃ無理でしょ?というような要求に対しては、話半分に聞いてもいいと思います。
そして、一番大事なことを言います。
「他人からの評価を受け入れるか」を自分で決めれるということです!
他人にどう思われようが、あなたは自分で自己評価を変えることができます。
「俺の評価は俺自身で決めてもいいんだ!」と自分に許可を与えてください。
もちろん、言葉にして他人に言わなくてもいいですよ。
でも、「自分に対する評価は自分で決める!」と考えておけば、
あなたは主導権を持つことができるし、人からの理不尽な要求も受け流せるようになります。
これが完璧主義を手放す大事な一歩です。
完璧主義は癖。直すことができる!
あなたが完璧主義に陥って減点主義に走ってしまうのは長年の癖です。
癖は気づけば直すことができます。
ここまで読んでくれたあなたは、自分の癖に気づき始めています。
ここでは、どうやって癖を直していくのかについてフォーカスしましょう。
あなたが完璧主義で物事を考えてしまうのは、あなたの認識パターンで決まっています。
「どうやって物事を捉えるか」という基準です。
同じことでも人によって楽観的に考える人もいれば、悲観的に考える人もいますよね。
その人たちの違いはどこで生まれているのかというと、考え方の癖の違いです。
だったら、あなたの完璧主義が変えて、落ち込む癖をなくすためには考え方の癖を変えれば言い訳です。
コーチングでは考え方の癖のことを「ブリーフシステム(信念体系)」と言います。
次はブリーフシステムがどうやってできているのか、そしてどうやって変えていくのかを説明しましょう。
考え方の癖(ブリーフシステム)はどうやってできるのか?
あなたの考え方の癖(ブリーフシステム)はどうやってできたんでしょうか?
あなたが完璧主義になってダメな部分ばかり気になってしまうのは、
誰かに完璧主義を吹き込まれたか、ダメな部分を指摘されたか、ということが関係しています。
苫米地さんは、次のように言っています。
ブリーフは、言葉を受け入れることによってつくられます。
(中略)
外部の言葉を受け入れることによって生み出されたたくさんのブリーフが、人間のブリーフシステムを形づくっています。
(p52)
あなたの考え方の癖は、「あなたがどんな言葉を受け入れたかで決まるよ」っていうことなんです。
ということは、あなたがどんな言葉を使い、どんな言葉を受け入れるかを選ぶことで落ち込む癖をなくせるし、完璧主義も卒業できるということなんです!
あなたの思考パターンを変える方法は2つあります。
- どんな言葉を受け入れるか
- どんな言葉を使うか
1 どんな言葉を受け入れるか
私たちは他人の言葉に大きな影響を受けます。
でも、その言葉を受け入れなければ悪影響を受けません。
誰かに批判されたり、理不尽なほど完璧さを求められたら、
次のように問いかけるのを習慣化するといいですよ!
「自分にとってこの言葉は必要?」
先ほども言いましたが、あなたはどんな言葉を受け入れるかで思考パターンができ上がります。
受け入れる言葉を慎重に選んだ方がいいです。
その言葉を吟味した上で、あなたにとって必要がないのなら、そのことばを受け入れる必要はありません!
受け流しちゃって構いません!
どんな言葉を使うか
あなた自身がどんな言葉を使うかによっても思考パターンは変わってきます。
自分の使っている言葉のことを「セルフトーク」と言います。
そして、セルフトークを観察して自分の思考パターンを変えていくことを「セルフトークのコントロール」と言います。
セルフトークはあなたの中から自然に湧いて出てくるものです。
例えば、あなたが落ち込んでいる時に「俺はなんてダメな人間なんだ」という言葉が湧いてきませんか?
そういう時には、一歩引いたところから自分にこう問いかけてください。
「『ダメな人間なんだ』という言葉は俺にとって必要なのか?」
繰り返しますが、言葉を受け入れることによってあなたの思考パターンは築かれます。
必要のない言葉ならスルーしてしまえばいいのです!
セルフトークのコントロールによってあなたは自分の思考パターンを変える主導権を持つことができます。
一度で全てが変わることはありませんが、なんどもなんどもセルフトークのコントロールにチャレンジすることで確実に変わっていきます!
間違いなく効果のある方法だし、落ち込む癖を吹き消すことができます。
ぜひやって「あなたに必要のないセルフトーク」はどんどん手放しちゃってください!
まとめ
- 自分のダメな部分ばかり気になるのは完璧主義になっているから。
- 完璧主義は減点主義になる。
- 教員が完璧主義になりやすいのは「世間の目」に晒されているから。
- あなたの思考の癖(ブリーフシステム)は、どんな言葉を受け入れるかによって決まる。
- 言葉を受け入れるかどうかはあなたが決めてもいい!
以上「ダメな自分を責めてしまう発想を変える方法」でした!
それではまた!