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「教師は世間知らず」と言われてしまうのはなぜ?コーチング的アプローチで教員と世間の「仕事観のスキマ」に光を当てます!

こんにちは、達朗です!

僕は高校教員時代によく「教員は世間知らず」という言葉を聞きました。

正直僕はこの言葉が好きではありません!

「世間知らず」って言われると、

「教員の何がわかってんだ!」

って、叫びたくなります。

同じように言われたら、現職教員のあなたもきっとイライラすると思います。

でも、そうやって言われてしまうからには、

きっと何か原因があるんだろうと思います。

公務員はただでさえ世間の風当たりが厳しい職業です。

「世間知らず」と言われてしまう状況を改善していかないと、

世の中が変化するにつれて、批判の矛先が公務員に向いてしまいかねません。

そこで今回は、「教員は世間知らず」と言われてしまう原因をコーチング的な発想を使って解き明かします!

教員が「世間知らず」な状態を克服すれば、以下の3つのメリットがありますよ!

  1. 世の中の動きに敏感になれる
  2. 世間のニーズが分かる
  3. 世間の人との余計なトラブルを回避できる

この記事を読んでもらえば、あなたの頭の中に視野を広げる発想の種がまかれます。

そして、その種はずっと成長し続けます!

もう「教員が世間知らずだ」なんて言わせません!

お楽しみに!

この記事の目次

なぜ「教員は世間知らず」と言われてしまうのか

まずは、「教員は世間知らず」という状態をはっきりと捉えます。

言葉を定義してみましょう。

「世間知らず」とは?

世間の人は知っているのに、

自分だけ知らない状態ですね。

つまり、

「世間の人には見えているけれど、

教員には見えていないものがあるらしい」という状態のことです。

見えていない物のことを「盲点」と言いますよね。

コーチングでも盲点という言葉を使います。

コーチングでは、物理的なものだけじゃなくて、

心理的にも見えていない盲点も含みます。

それを、心理的盲点(スコトーマ)と呼んでいます。

スコトーマがない人なんてこの世にいません。

でも、スコトーマの存在を自覚している人はこの世にほとんどいません!

盲点だから気づかないのはある意味仕方ないですよね。

でも、スコトーマが生じる仕組みが分かっていれば、

人よりも格段に見えてくる世界が変わるし視野が広がります!

では、次の説明であっさりと理解しちゃいましょう!

誰にでもある心理的盲点(スコトーマ)

上に書いたようにスコトーマ(心理的盲点)は教員だけではなくて誰にでもあります。

だから、スコトーマがあるからといって教員のあなたが落ち込む必要はまったくないし、

自己否定に走らなくてもいいですよ!

それよりはるかに大事なのは、心理的盲点に気づくことです!

それが「教員は世間知らず!」の状態を克服する第一歩です!

スコトーマが生じる仕組み

あなたは日常で「人に指摘されるまで気づかなかった!」という経験がありませんか?

気づけなかった部分が盲点、スコトーマです。

失くした物が全然見つからない。

探していた物が足元に見つかった。

全てスコトーマに隠れているせいです。

生徒でもよく物を失くしてしまって、

探し物を見つけられない子がいますよね!

そういう子は単なる注意不足だけが原因じゃありませんよ!

スコトーマと関係しています。

スコトーマが生じる理由は注意不足ではありません。

別の理由です。

それを理解してもらうためにさっそく実験してみましょう!

下の青い丸を見てください。

青い丸はいくつありましたか?

これは普通に答えられますよね。

ところで、あなたは青い丸を見る時に、

丸と丸の間の空白部分には目を向けましたか?

多分、ほとんどの人が空白の白い部分は見ていなかったと思います。

その白い部分、あなたが注意を払っていない部分が心理的盲点(スコトーマ)です。

まとめます。

スコトーマはあなたが「重要だ!」と思っているものの周辺に生じます!

この知識があれば、物をよく失くして見つけられない現象も説明がつきます。

注意力散漫なのではなく、「他の物に注意力を奪われている」です!

もう一つ実験してみましょう。

目の前に親指を立ててみてください。

では、親指に焦点を合わせてみましょう。

親指の周りの景色がぼやけてきますよね。

ぼやけている部分がスコトーマ(心理的盲点)です。

なぜぼやけますか?

親指を注視しているからです。

親指以外に焦点を合わせれば、他のものがくっきりしてきますよね。

すると今度は別の部分がぼやけるはずです。

このように、注視する物を変えることでスコトーマも変化します!

ここまでのところまとめます。

  1. スコトーマ(心理的盲点)は誰にでもある。
  2. スコトーマが生じる原因は、重要だと思っているものの周辺に生じる。

まずは、このスコトーマ(心理的盲点)について、

あなたにも僕にも誰にだってあるだということを知っておくといいと思います!

繰り返しますが、「見えなくなってる部分があるんだ!」って気づくことが何より重要ですよ!

学校で大事にされている価値観=スコトーマ

さて、ここで一番始めに提示した「教員が世間知らず」と言われてしまう謎が解けます!

学校では大事にされてる価値観がありますよね?

ということは、その周りにスコトーマが生まれているということです。

つまり、世間から見て「非常識」に見えてしまう部分が教員にとってのスコトーマになっています。

これが「教員が世間知らず」と言われてしまう原因です!

これがイメージしづらい場合、もう一つの例があります。

めちゃくちゃ教育熱心なんだけど、

全然周りのことが見えていない先生ってたまにいますよね。

その人には自分が大事にしている価値観しか見えていません。

だから、「空気が読めない」と言われてしまうことがあります。

この先生にも大きなスコトーマが生じてしまってるということです!

では、僕自身の経験や周りを観察してきて、

学校で重んじられている価値観の一例を挙げてみます。

学校で大事にされている価値観を挙げていくことで、

「世間知らず」な状態を浮き彫りにしていく試みです!

学校で大事にされている2つの価値観

学校で大事にされている価値観を2つだけリストアップしてみましょう。

大事だと思う価値観と心理的盲点は表裏一体です。

だから、あなたも続きを読んでいる最中に、

大事だと思っているものの背後に隠れている「盲点」を意識されるといいですよ!

1結果よりも努力を評価する

教員の価値観

学校では、成績だけで人を評価しません。

中学校だったら、成績がいいだけでは内申点は上がりませんよね。

だから、点数が高くても内申点が低かったり、

逆に点数が低くても内申点が思ったより高いということがあります。

教員は、点数というわかりやすい結果を見ていません。

むしろ、努力などの過程を評価しているのではないでしょうか?

世間の価値観(=教員にとってのスコトーマ)

世間では、仕事で結果を出すことが第一です。

営業成績などの分かりやすい数値が評価されます。

どれだけ努力しても結果が出なければ認めてもらえません。

努力や苦労話を語っていいのは成果を残した人だけです。

だから、生徒が将来社会に出た時に、「学校では努力を評価してもらえたのに…」

と大きく落胆したり、つまずいたりしています。

そんな新卒者を見ると、会社の経営者は誰を批判するでしょうか?

学校ですね。

「学校はどんな教育をしてきたんだ!」と怒りの矛先は学校に向くことになります。

2効率よりもやりがい

教員の価値観

教員は「ブラック」と言われてしまうくらいむちゃくちゃ働いています。

しかし、たとえ長時間働いていても、世間で騒がれているほど「ブラックだ」とは感じずに働いている教員が一定数いるのも事実です。

また、ほとんどの教員は残業代がほとんど出ないにも関わらず、

自分の給与のことを度外視して働いています。

だから、教員は仕事の効率よりも「やりがい」の価値に重きを置きがちです。

世間の価値観(教員のスコトーマ)

世間の人から見ると長時間労働は評価されません。

企業の人からしたら長時間労働は非効率な働き方です。

残業代が発生してしまうので、仕事は効率的に片付ける人の方が評価されます。

やりがいよりもいかに仕事を早く終わらせるかということに価値を置きます。

一つ補足します。

僕は学校の価値観がダメと言っているわけじゃないです。

そして、学校外の価値観が絶対だとも思っていません。

世間と教員の仕事観が大きくズレるのは世界的には特殊

これだけ世間と学校の価値観に大きなギャップが生まれてしまうのは、

日本の教師の特殊性も関係しています。

日本の教師の多くは、教職経験しかありません。

企業などで社会経験を積んだ人が教員になることは稀です。

でも、世界的に目を向けると、社会人経験を経て教職に就く教員の方が多いです。

下の図を見てください。
2図とも「世間知らず」の日本の教師に進路指導ができるのか(News Weekより)

「社会人経験年数」というのは「教員以外の仕事をしていた年数」を指します。

上の図を見ると、教職経験しかない人の割合が日本と韓国では圧倒的に高いです。

社会人経験よりも教職経験の方が長い人の割合は日本では少ないです。

つまり、日本の学校は「学校以外で働いたことがない」という教員が大半を占めているということです。

これが何を意味するんでしょうか?

日本の学校の中で働いて外に目を向けないと、

世間との感覚は自然とずれていってしまう危険があるということです。

そして、周りの教員も教職経験しかない人がほとんどなので、そのズレに気づけません。

また、これからは社会の変化が加速していくので、年々ズレが広がっていってしまう可能性もあります。

教員のスコトーマ(心理的盲点)がどんどん拡大していってしまうということですね。

スコトーマを生じにくくさせるコツ

これを読んでいるあなたは世間の流れや感覚に敏感な方だと思います。

そして、この記事では自分が「大事だ」と信じている価値観のすぐそばに、

スコトーマが発生していることを知りました。

実は、あなたはスコトーマを生みにくくする極意をもうすでに知っています。

それは、あなたの信じている価値観を絶対と思わないことです!

つまり、学校の価値観を絶対と思わない柔軟性こそがスコトーマを生じにくくさせるコツです!

どうすれば「自分は価値観を絶対」と思わずにすむか

自分の価値観を絶対と思わないためには、

自分とは違う価値観を持っている人の知識を吸収することです。

たとえば、公務員である学校教員と正反対の価値観に触れるのもオススメです。

あなたは公務員としてのキャリアしかないかもしれません。

そうであれば、あなたはお金を稼ぐ経験やノウハウの知識はほぼないはずです。

書店のビジネス書コーナーに行って、マーケティングとか営業とかのビジネス書を買ってみるのもいいと思いますよ!

そして、スコトーマを生じさせないための一番の方法は、様々な分野の読書をすることです。

書店に行って普段は読まない本を読んでみてはどうでしょうか?

まとめ

  1. 「教員は世間知らず」と言われてしまうのは、世間と学校の価値観にズレがあるから。
  2. 教員には見えないズレのことをスコトーマ(心理的盲点)という。
  3. 大事にしている価値観のすぐ隣にスコトーマは生じる。
  4. 日本の教員が世間とズレてしまうのは教職以外に働いた経験がないからであり世界的には特殊。
  5. スコトーマを生じにくくするためには、「学校の価値観を絶対」と思わない目が必要。そのためには学校以外の価値観に触れること。
  6. 学校以外の価値観に触れる手軽な方法は読書。

あなたは、ここまで読んでくれた時点で学校の価値観を絶対と思っていない人です。

これからあなたはスコトーマをどんどん外していって、幅広い視野で物事が見えるようになることは間違いありません!

以上「『教師は世間知らず』と言われてしまうのはなぜ?元高校教員のプロコーチが教員と世間の『仕事観のスキマ』に光を当てます!」でした!

それではまた!

ちなみに自分ではなかなか気づけないスコトーマもあります。

プロのコーチによるパーソナルコーチングはクライアントのスコトーマを外す役割もありますよ!

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